高校一年の秋頃、日万凛に告白した際は玉砕したけれど、一年かけて距離を縮め高校二年のクリスマス前に再び告白した際、付き合う了承を貰うことができた。
 付き合ったのも、キスしたのも、その先も日万凛が初めてだった。
 高校時代は最初の一年しか同じクラスになって以来、クラスは別だった。部活動も別で接点は余り無かったけれど、一緒に帰れる日は一緒に帰ったり、休日に会ったりと、学生らしい恋人生活送っていた。

 大学時代は日万凛は都内の私立大学、千隼は地方の国立大学だったので物理的距離も出来た。
 お互い大学内での付き合いや、バイトがある中、大型連休や夏休み等の長期休みの時に日万凛が千早の一人暮らししているアパートに遊びに行く、というスタイルで過ごしていた。
 だが、それも大学三年の夏位迄でその後、就活や卒論がが忙しくなる中、徐々に連絡取ることをしなくなった。自然消滅というなんとも不完全燃焼の終わり方だった。

 その後、何人かと付き合ったり、体の関係のみという女性もいた。けれど不完全燃焼だった日万凛との恋が終わりきれてない千隼は、それらの関係が長続きしなかった。