中学時代の頃、一時期誰かに後をつけられた事があったのだ。
当時、日万凛は高校受験を控えていた為、平日の放課後は塾に通っていて、その帰宅時につけられていたのだ。
気味が悪くて潤に相談した。両親に話したら心配させると思って、一番の理解者である潤に助けを求めたのだ。
「そう言えばあの時。よく塾帰りに蒼生と鉢合わせしたよね?」
だから途中から気にせず帰ったな、と日万凛は思い出す。
暫くしたら妙な視線や、後を付けられたりとかなくなったので、結局、日万凛の思い過ごしだった、そう今迄思っていた。
「あれ、潤のこと好きな女が男使って嫌がらせしてたんだ。相手は潤とお前が姉弟って知らなかったらしい。そして塾帰りあれは潤に頼まれて迎えに行ったから鉢合わせじゃねぇ。」
十年以上経って初めて知る真実だ。
高校受験前といえば日万凛と蒼生は距離が開き始め学校は勿論、プライベートでも接点無かった時だ。
その様な状況だったのにも関わらず、潤と共に見守ってくれていたと言う事実が今更だけれどとても嬉しかった。
当時、蒼生はその時だけは「会ったついでだし、遅いから送っていく。」と隣を歩いてくれた。最初、そのように「送っていく」と言われた時、嬉しさよりも戸惑いの方が大きかった。警戒心丸出しで後ろをトボトボと歩いていたら蒼生が困った様な顔をして何度も何度も振り返ってくれ「あ、単純に心配して送ってくれるんだ。」と状況飲み込めた。
当時、日万凛は高校受験を控えていた為、平日の放課後は塾に通っていて、その帰宅時につけられていたのだ。
気味が悪くて潤に相談した。両親に話したら心配させると思って、一番の理解者である潤に助けを求めたのだ。
「そう言えばあの時。よく塾帰りに蒼生と鉢合わせしたよね?」
だから途中から気にせず帰ったな、と日万凛は思い出す。
暫くしたら妙な視線や、後を付けられたりとかなくなったので、結局、日万凛の思い過ごしだった、そう今迄思っていた。
「あれ、潤のこと好きな女が男使って嫌がらせしてたんだ。相手は潤とお前が姉弟って知らなかったらしい。そして塾帰りあれは潤に頼まれて迎えに行ったから鉢合わせじゃねぇ。」
十年以上経って初めて知る真実だ。
高校受験前といえば日万凛と蒼生は距離が開き始め学校は勿論、プライベートでも接点無かった時だ。
その様な状況だったのにも関わらず、潤と共に見守ってくれていたと言う事実が今更だけれどとても嬉しかった。
当時、蒼生はその時だけは「会ったついでだし、遅いから送っていく。」と隣を歩いてくれた。最初、そのように「送っていく」と言われた時、嬉しさよりも戸惑いの方が大きかった。警戒心丸出しで後ろをトボトボと歩いていたら蒼生が困った様な顔をして何度も何度も振り返ってくれ「あ、単純に心配して送ってくれるんだ。」と状況飲み込めた。