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　プライベートの方はこの忙しい中時々、日万凛は蒼生と連絡を取り合う様になった。キッカケは勿論、あのBARでの再会から。あの日の朝、別れ際に連絡先を交換したのだ。

　高校卒業して実家出る際に日万凛は携帯を再契約し直し連絡先を変えた。心機一転したい、と思い当時は番号変えてからは必要最低限の人にしか連絡先を教えていなかった。その中に蒼生は入っていない。

　当時は蒼生との関係も幼馴染とは言い難い位、距離があった。それに日万凛は当時、千隼と付き合っていた。その時期の蒼生は日万凛の知っている中で一番荒れていたのではないだろうか？
　そういう事もあり、敢えて自ら連絡先変わった事を告知することもしなかった。潤にも「もし聞かれても蒼生には教えないで」と釘を刺していた。その時には十年近い歳月が経ってまた蒼生と連絡先を交換するなどとは思っていなかった。

　縁とは不思議なものだ、と日万凛は思う。
　再会して二ヶ月ちょっとだが、電話やメッセージアプリでのやり取りで、連絡を絶っていた時期の蒼生の事を少しずつ知っていった。