「トモ、取り敢えず週明けのランチにでも日万凛に事情聴取するわ。」

 週明けのランチ、泪は落ち着いて日万凛の話を聞くことができるのだろうか。まだ興奮冷めやまぬ泪を横目に智之は日万凛にメッセージを送ったのだった。

 そしてこの週明けのランチの場での事情聴取の時に、日万凛から見えない頸の部分のキスマークを泪に見つかり、泪の中の蒼生像がまた変化する。

 ロクでも無い幼馴染からイケメンで優しい幼馴染というのががBARまでの印象。日万凛に対して本気でそしてオカンっぽくて意外と子供っぽい執着心もあるんだな、というのが電話で話してからこのキスマーク見たまでの蒼生の印象だ。

 日万凛自身気が付かないけれど、他人から見ればわかる位置にこれ見よがしに付けるなんて執着の表れ。
 結果的にはこのキスマークは日万凛狙ってる男が社内にいたらいい牽制になるだろう。

 BARで別れた後の事を日万凛に聴き倒した後、泪がこっそり智之にメッセージでキスマークを報告したのは言うまでもない。