泪にとって日万凛はニ歳年上の同期だ。短大卒の泪と四大卒の日万凛。
 目鼻立ちくっきりでサバサバした性格の泪に対して、背は平均よりやや高めだが取り分け特徴も無く、比較的大人しい日万凛。
 入社当時は接点もなく、話すこともなかった。

 入社して数ヶ月した頃、泪は先輩女性社員から仕事面で嫌がらせを受け始めた。
 泪は容姿端麗でどうしても男性の目を惹いてしまうのでそれが先輩女性社員の鼻についたのが原因だ。
 大抵のことは一人で乗り越える力のある泪だが、その時はタイミングが悪かった。丁度その時期、大好きだった祖父を亡くしメンタル面が不安定でボロボロだったのだ。
 そんな時、手を差し伸べてくれたのが日万凛だった。

 それから徐々に話すようになり、今では職場だけではなく、プライベートでも一番の仲になった。
 そんな親友のこれからが幸あらん事を願わずには居られない泪だったが、先ずは……