苦笑している蒼生を見て、日万凛も苦笑してしまう。本心は知らなかっと言えども、想像通りの行動していたのか、と言う気持ちだ。
　ヤキモチがないとは言わない。けれども、どれもこれも許される行為ではないけれど、日万凛が全て根底に関わっているのだ。
　斜め上すぎる行動ではあるけれども。素直じゃない蒼生らしいというか。
　
　「そんな時、俺のじいさんに頼まれて会社関係のパーティーに行ったんだ。そこであの女に会った。で、余りにも執拗に纏わりつかれ、振り切るのも面倒になってきて一度ヤれば満足するだろうと、関係をもったんだ。」
　まぁ半年位だったけど、と少しバツが悪いのだろう。こちらを伺うように言う蒼生。時系列的にもこの時は、蒼生と再会していた訳では無いから、浮気行為でもなんでも無いけれど、日万凛自身も面白くは無い。ブスっとした顔を向けると、苦笑を返される。
　「元々、華蓮に興味もなかったから半年と言っても実際数回しか会ってないし、こっちから誘ったことは一度もないんだ。まぁ今まで過去に関係あった女もこちらから誘ったことはねぇんだけど。で、数ヶ月ぶりに華蓮の誘いに応じた時、そのBARで日万凛を見かけてその場で別れた。ここから先は、お前に告った時に話した通りだ。」