日万凛を寝かしつけた後、蒼生は書斎に入り、本来昼間に片付けようとしていた作業をしていた。

 この週末はもともと仕事が立て込んでいた日万凛を思い、敢えて会う予定を立ててなかった。本当は会いたかった。
 けれども、日万凛に「会いたい」と告げれば無理をしてでも会ってくれるだろう。

 それはそれで嬉しくもあるのだが、蒼生は日万凛に無理をさせたく無いと思っている。時には無理をしてでも会わないとダメな時って言うのも人間関係には往々とあるのだが、それは今では無い。

 そんな事を思っていても、日万凛から言われたら蒼生はすっ飛んで行くだろう。
 自身の考え方が、全て日万凛を思っての行動にシフトチェンジされている事に、少しおかしくなりふと笑みが出る。

 せっかくの休みだが、今こなせる仕事を片付けてしまおう。リビングでコーヒーを入れ蒼生は書斎へと向かった。