カクテルカレシは、第二弾のアプリコットフィズが発売した。こちらも初動の動きは順調。
 ジンライムよりはやや緩やかではあるけれど、数値はちゃんと出している。そして一旦は落ち込みを見せたものの、最初に発売されたジンライムもアプリコットフィズに引きづられるように売れ、相乗効果も出ている。

 それには周防達、営業がしっかり売り込んでくれたお蔭である。そして結城達の企画部がCM、販促物等尽力してくれているから。製造部もそうだ。
 何度も何度も試作を重ね、沢山ダメ出しされても諦めないで味を追求してくれたから。
 日万凛一人では無し得ない結果だったけれど、沢山の人が関わり、そしてそれが一つ一つ実を結んでいる。

 充実していると一日、一日過ぎるのが早い。蒼生と付き合い始めてからあっという間に半年以上が経った。
 初めて蒼生の家に行き、一線越えてから、もう既に三ヶ月経っている。日万凛もそれなりに忙しい日々を送っているが、蒼生は出張もあり日万凛以上に忙しい。
 頻繁には会ってデートを重ねることはできない。けれども日々の連絡は欠かさず時々互いの家に泊まったりしてデートができない穴を埋めている。