連絡取り合える事を幸せだと思う。一緒にいるのが心地いと思う。好きだな、と思う。
 蒼生もそう思ってくれてるのだろうか。そっと横顔を盗み見てみるけれど、わからない。ただ繋いでる手が温かい。寄り掛かってる片側が温かい。それだけは実感できる。

 「日万凛…いい?」

 ソファーに押し倒され、見下ろされる。蒼生が何の許可を取ろうとしているかは子供では無いからわかる。わかっているが、「うん。」と返事をする事ができない。

 暫く覆い被さるかのように見下ろした格好で日万凛を見つめていた蒼生。けれどもそっと身体を起こし「…焦らせて、悪かった。」と頭をポンと撫で、そのまま日万凛の隣に身体を滑らせ抱きしめる格好で囁く。
 「シたいけど。我慢する。けど限界はある。だから日万凛…早く、俺を信じて。」
 気が付いたらもう深夜に差し掛かる頃。身体をやや強張らせてる日万凛を宥め、そっと抱き上げベッドまで連れて行かる。身体をビクってすれば蒼生は笑う。
 「…もう、寝ろ。」
 セミダブルのベッドに二人で潜りる。もっと話したいと思うけれど瞼が重く目を開けてられない。そんな日万凛に蒼生は苦笑しながらそっと抱きしめてくれた。
 蒼生の温もりを感じながら日万凛は夢の中へと誘われていった。