「…で、江藤くん。なんで急に今日、同伴しようと思ったワケ?」
駅までの道すがら椎名がそっと聞いてきた。不破に言った見学なんて嘘だとばれてるんであろう。
椎名とは同僚よりも深い関係だ。椎名の気持ちを知っていて、元カノの存在を話した上であやふやな関係を続けていた。
だからせめてちゃんと終わったことを伝えようとと思った。
「んー。過去の精算かな。俺も前に進めって言われたわ。」
それに対して「そっか…じゃ私が入る余地は出来るのかな?出来れば、身体だけじゃなく恋人としてちゃんと付き合いたい。」そっと手を繋がれながら言われる。
椎名の手を握り返しながら、千隼は自分も前に進もうと決めた。日万凛に会う前より気分は晴れていた。きっと大丈夫。ずっと不安定な立ち位置で見守ってくれていた椎名を日万凛より好きになれる。ゆっくり歩んで行こう。
でも、その前に…
「なぁ楓。今日俺ん家来いよ。月曜だけど…明日、俺ん家に置いてある着替えで行けば大丈夫だろ?」
もう、ちゃんと想い出にしよう。情けないけれど、もしかしたら聞きたくないかもしれないけれど、日万凛との話を椎名にしよう。
そして、ちゃんと昇華して、椎名楓だけを好きでいたい。
今日は西日がとても輝いて見える。
駅までの道すがら椎名がそっと聞いてきた。不破に言った見学なんて嘘だとばれてるんであろう。
椎名とは同僚よりも深い関係だ。椎名の気持ちを知っていて、元カノの存在を話した上であやふやな関係を続けていた。
だからせめてちゃんと終わったことを伝えようとと思った。
「んー。過去の精算かな。俺も前に進めって言われたわ。」
それに対して「そっか…じゃ私が入る余地は出来るのかな?出来れば、身体だけじゃなく恋人としてちゃんと付き合いたい。」そっと手を繋がれながら言われる。
椎名の手を握り返しながら、千隼は自分も前に進もうと決めた。日万凛に会う前より気分は晴れていた。きっと大丈夫。ずっと不安定な立ち位置で見守ってくれていた椎名を日万凛より好きになれる。ゆっくり歩んで行こう。
でも、その前に…
「なぁ楓。今日俺ん家来いよ。月曜だけど…明日、俺ん家に置いてある着替えで行けば大丈夫だろ?」
もう、ちゃんと想い出にしよう。情けないけれど、もしかしたら聞きたくないかもしれないけれど、日万凛との話を椎名にしよう。
そして、ちゃんと昇華して、椎名楓だけを好きでいたい。
今日は西日がとても輝いて見える。