僕も隣に立ち、病院の庭を眺める。


ここにはまだまだ沢山の患者たちがいて、それぞれ戦いながら生きている。


「そっか。それはよかった」


「ねぇ、大富君も持ってたんだね、能力」


「うん」


「なんで言ってくれなかったの」


「だって僕の能力は1度しか使えないから」


そう言うと、間野さんが僕の顔をマジマジと見つめて来た。


「私に使ったこと、後悔してない?」


「まさか」


「これから先、私よりもっと可愛い子が現れて助けたいって思うことがあるかもしれない」


「そうだとしても、今の僕は後悔してないよ。だって僕と間野さんは……親友だから」