「どうして?」


僕が貰った能力はたった1度しか使えないと教えてもらっていた。


でも、間野さんの能力は違う。


今までだって何度も繰り返し使ってきていたはずだ。


「彼女は2度死んだ。もう能力と引き換えに命を与えることは俺にはできない。いわば彼女はゼロからのスタートになる」


「ゼロからのスタート……」


なんの能力も持たない、普通の女子高生としての間野さんを想像してみた。


なんだかんだいって人の世話を焼いていそうだ。


「そうだ。2人ともこれから先は自力で生きて行くんだ。奇跡は自分たちの手で起こせ」


男がそう言い終わった瞬間、僕の視界は真っ暗闇に包み込まれて行ったのだった。