☆☆☆
僕は看護師たちの間を無理矢理通り抜けて間野さんの隣に立った。
心電図が間野さんの心臓が止まりかけていることを知らせていた。
「君! 外で待っていなさい!」
担当医に怒鳴られてもここをどけるワケにはいかなかった。
僕は間野さんの細すぎる手を両手で包み込んだ。
「頼む……生き返ってくれ……!」
僕の能力が使えるのはたった1度。
しっかり、よく考えて使わなきゃいけない。
けれどまさか、本当に使うときが来るなんて思ってもいなかった。
1度死にかけた間野さんが自分の能力を惜しげもなく他人に使い、1人でも元気になればいいと願った。
その気持ちを僕も少しだけ持てた気がする。
「間野さん……!」
次の瞬間、心電図が大きく動いた。
そして僕の意識は飛んだ――。
僕は看護師たちの間を無理矢理通り抜けて間野さんの隣に立った。
心電図が間野さんの心臓が止まりかけていることを知らせていた。
「君! 外で待っていなさい!」
担当医に怒鳴られてもここをどけるワケにはいかなかった。
僕は間野さんの細すぎる手を両手で包み込んだ。
「頼む……生き返ってくれ……!」
僕の能力が使えるのはたった1度。
しっかり、よく考えて使わなきゃいけない。
けれどまさか、本当に使うときが来るなんて思ってもいなかった。
1度死にかけた間野さんが自分の能力を惜しげもなく他人に使い、1人でも元気になればいいと願った。
その気持ちを僕も少しだけ持てた気がする。
「間野さん……!」
次の瞬間、心電図が大きく動いた。
そして僕の意識は飛んだ――。