言いながら鼓動が早くなっていくのを感じる。


もしも間野さんの病気が能力の使い過ぎによるものなら、今すぐにでもやめさせないといけない。


このまま続けていればきっと、後一か月ももたないだろう。


「これは私の人生だよ。私が決めたの」


間野さんの声が少し荒くなり、表情が険しくなった。


自分の考えを否定されたくないのは、僕も同じだ。


「どうして自分の命を削ろうとするんだよ」


「私は死ぬはずだった。何度も言わせないでよ」


「それでも今生きてるのになんで……!」


そこまで言って、僕は頭を抱えた。


これじゃ堂々巡りで同じ質問を繰り返しているだけになる。


どう言えば間野さんに伝わるのかわからなくて、僕は頭をかきむしった。


「大富君は、どうしてそんなに私のことを気にかけてくれるの?」


「そんなの……!」


クラスメートだから?


美少女だから?


余命一か月だから?


どれも違う気がした。