今日もその口である。
仲よくなったきっかけは確か、席替えでくるりと統吾が隣同士になったことだっただろうか。それ以前からくるりは杏奈とよく一緒にいたけれど、統吾とはあまり話したことがなく、たいてい教室の後ろで瑞季や雄平とうるさくしていたので、席替え当初は貧乏くじを引いてしまったような気分だった。
それが変わったのは、統吾の持ち前の、誰にでも壁を作らないふてぶてしさの成せる業だったとしか、言いようがない。
熱くもならず、冷めもせず、適当に周りに合わせて学校生活を送っていたくるりのテリトリーの中に、ある日、それはもう唐突に土足で上がり込んできたのだ。
『どう? この色。学校に内緒でちょっとだけ染めてみたんだけど、白岩、どう思う?』
それに思わず『は?』と返してしまったのがいけなかった。反応があったことに気をよくしたらしい統吾は、それから事あるごとにくるりに話しかけ、うざいと突っぱねてもなんのその。いつの間にか杏奈も引きずり込んで自分の仲間に入れてしまい、二年の進級時のクラス替えでも、なぜか五人揃って同じクラスになり、そうして今に至っている。
仲よくなったきっかけは確か、席替えでくるりと統吾が隣同士になったことだっただろうか。それ以前からくるりは杏奈とよく一緒にいたけれど、統吾とはあまり話したことがなく、たいてい教室の後ろで瑞季や雄平とうるさくしていたので、席替え当初は貧乏くじを引いてしまったような気分だった。
それが変わったのは、統吾の持ち前の、誰にでも壁を作らないふてぶてしさの成せる業だったとしか、言いようがない。
熱くもならず、冷めもせず、適当に周りに合わせて学校生活を送っていたくるりのテリトリーの中に、ある日、それはもう唐突に土足で上がり込んできたのだ。
『どう? この色。学校に内緒でちょっとだけ染めてみたんだけど、白岩、どう思う?』
それに思わず『は?』と返してしまったのがいけなかった。反応があったことに気をよくしたらしい統吾は、それから事あるごとにくるりに話しかけ、うざいと突っぱねてもなんのその。いつの間にか杏奈も引きずり込んで自分の仲間に入れてしまい、二年の進級時のクラス替えでも、なぜか五人揃って同じクラスになり、そうして今に至っている。