まさか今年も買うことになるとは。というか、作りたい相手ができるとは。しかし自分より背の低い男の子って、どうなの私。


「好きだけど、どうすりゃいいのよ……」


 考えが一往復し、切ない気分になる。それと同時に、また性懲りもなく思ってしまう。

 なんで私は中途半端にデカいんだ、なんで湊はチビなんだ。もし私が普通に小さかったら、こんなことで悩んだりしないのに。


「はあ。ほんと、どうしよ私。ていうか、みんなはどうするんだろう……」


 ため息をひとつこぼし、クローゼットの奥の一年前の生地を思い出しながら、朱夏は一向に答えの出そうにない問題を考える。

 くるくる、くるくる、と。