くるりは、優ちゃんに窘められながらも興奮を隠しきれない香魚に向かって、心でそっとエールを送った。
自分がどんなに傷ついていても友達のことを一番に思いやれる香魚には、悠馬なんて超絶もったいない。
ちょっと転んで膝とか擦り剥いちゃえ。
ついでに悠馬に軽めの呪いをかける。
「ごめーん、意外と混んでて遅くなったー」
すると、ちょうどいいタイミングで杏奈が校舎のほうから駆けてきた。
「ううん、大丈夫ー」と手を振って彼女を迎えると、スマホをポケットにしまい、代わりに五人で持っているお揃いのお守りを取り出す。
「あ。えへへ、ありがとね~、くるり」
それに気づいた杏奈も、ちょっと恥ずかしそうにポケットからお守りを取り出し、顔の横に掲げて可愛らしくひらりと振る。
「私さ、熱くなるのって面倒だし、ぶっちゃけダサいと思ってたの。でも、一生懸命にお守りを作ってる、くるりの姿を想像したら、私バカだなぁって自分が恥ずかしくなったんだよね。……なにも頑張ろうとしてないのに生地なんて買えるわけがない、って言ったじゃない? あれ、グサッときたんだよね」
「え、そうなの?」
自分がどんなに傷ついていても友達のことを一番に思いやれる香魚には、悠馬なんて超絶もったいない。
ちょっと転んで膝とか擦り剥いちゃえ。
ついでに悠馬に軽めの呪いをかける。
「ごめーん、意外と混んでて遅くなったー」
すると、ちょうどいいタイミングで杏奈が校舎のほうから駆けてきた。
「ううん、大丈夫ー」と手を振って彼女を迎えると、スマホをポケットにしまい、代わりに五人で持っているお揃いのお守りを取り出す。
「あ。えへへ、ありがとね~、くるり」
それに気づいた杏奈も、ちょっと恥ずかしそうにポケットからお守りを取り出し、顔の横に掲げて可愛らしくひらりと振る。
「私さ、熱くなるのって面倒だし、ぶっちゃけダサいと思ってたの。でも、一生懸命にお守りを作ってる、くるりの姿を想像したら、私バカだなぁって自分が恥ずかしくなったんだよね。……なにも頑張ろうとしてないのに生地なんて買えるわけがない、って言ったじゃない? あれ、グサッときたんだよね」
「え、そうなの?」