が。
「……あー、ごめん。実は私も朱里を待ってるんだけど、なかなか戻ってこなくて。LINEもしたけど、既読が付かないんだよね」
「げ。マジで? 部活遅れるじゃんかー。てか、どうせいなくなるなら、きっちりノートを出してから、そうしてほしいよなー」
「はは……」
今のやり取りのとおり、朱里は別棟にある視聴覚室の掃除に向かったきり、掃除の時間が終わっても戻ってこない。
スマホは持ち歩いているはずなので、連絡くらいなら取り合えると思うのだけれど、どういうわけかそれもないから、朱夏も部活に遅れてしまう前に先に行っていようと準備をしていたのだ。
――と。
「つーか大垣、ちょっと元気なくね? 橋本と一緒にいるときに俺と話すのと、大垣と俺とで話すのと、微妙に違うような感じがするんだけど、俺の気のせいか?」
「えっ、そんなことはないけど……」
ふいに顔を覗き込むようにして聞かれ、朱夏は瞬時に火照りだす顔を見られないよう、思いっきり首を後ろに回した。
「……あー、ごめん。実は私も朱里を待ってるんだけど、なかなか戻ってこなくて。LINEもしたけど、既読が付かないんだよね」
「げ。マジで? 部活遅れるじゃんかー。てか、どうせいなくなるなら、きっちりノートを出してから、そうしてほしいよなー」
「はは……」
今のやり取りのとおり、朱里は別棟にある視聴覚室の掃除に向かったきり、掃除の時間が終わっても戻ってこない。
スマホは持ち歩いているはずなので、連絡くらいなら取り合えると思うのだけれど、どういうわけかそれもないから、朱夏も部活に遅れてしまう前に先に行っていようと準備をしていたのだ。
――と。
「つーか大垣、ちょっと元気なくね? 橋本と一緒にいるときに俺と話すのと、大垣と俺とで話すのと、微妙に違うような感じがするんだけど、俺の気のせいか?」
「えっ、そんなことはないけど……」
ふいに顔を覗き込むようにして聞かれ、朱夏は瞬時に火照りだす顔を見られないよう、思いっきり首を後ろに回した。