京都の町は、東京とも鹿児島とも雰囲気が違っていた。


バスで通り抜ける道の端には、いくつもの老舗が立ち並んでおり、道行く人の中には着物を着ている人もいた。


こんなにも着物が似合う場所って、きっと京都ぐらいなんだろうなと思った。


旅館に荷物を置いたらさっそく班ごとに自由行動。


時刻は13時。


小腹の空いている私たちは、お見せに入って食べるよりも、抹茶や団子など、軽いものをたくさん買って色んなものを食べようということになった。


抹茶に団子なんて、京都のイメージそのものだ。


嵐山に着くと、平日にもかかわらず多くの観光客がいる。


外国人の姿も目立つ。


私たちのような修学旅行の学生もいて、いつもと違うどこかお祭りのような雰囲気に、ワクワクしてきた。


そのワクワクは内に秘めて、表はポーカーフェイスを保っているけれど。