そして、その次の日。

誰もいない図書室に足音が聞こえた。
急いで入り口を見る。

「奏…‼」

奏は無言で近づいてくる。

「奏……?」

すると突然、奏が思い切り頭を下げた。

「ごめん‼この前、あんなことを言っちゃって……。傷ついたよね。酷かったよね。本当にごめんなさい‼」

そんな…奏はちっとも悪くないよ……
ちゃんと説明しなかった僕が悪いよ……

「……奏は悪くないよ。僕も、ちゃんと説明しなくて、ごめんね…」

奏が下げている顔を覗き込む。

「……ごめんね。ほら、顔上げて」
「いや…ムリムリムリ………2日も無視してたのに……‼」
「僕も悪いから、ね?ほら〜、顔上げて。お互い様だよ?」

奏は渋々顔を上げた。
奏の目から涙が一筋流れ落ちる。

「ちょ、ちょっと〜(汗)大丈夫だよ〜」

戸惑いながらも、僕は彼女を引き寄せる。

もう…ムリ…かも……




「奏、僕は奏が好きだよ」