もう一度目を覚ました時、爽大さんはまだ寝ていた 頬に歪な涙の痕を残して、眠っていた 「起きたのか?」 「起きた」 「寝れたか?」 「思ったより」 「それならよかった」 よかった、そういう割には目の下に近くで見ないと分からないくらいのクマ 何も、よくない 「今日一度家に帰って、服取りに帰ってまた戻って来る お通夜は明後日、明々後日が葬儀だ」 「予定、会わなかったんだね」 「ああ、時期が悪すぎた 俺もパソコン持ってきて会場で仕事だな」 そうか、兄弟だから一緒にいなきゃいけないんだ