「、、、煙草」

あと少しの間

彼が見える間

何か、彼の為にしてあげられることは、、、、

そう思って、ふと思いついたのはそれだった

いつも吸っていた煙草を、せめて置いておこう

フラッと立ち上がって、少ししびれた足を動かして自分の靴を探して部屋を出る

出口を探して、歩き回ったけど見たらず非常口から外に出た

「ここは、葬式場だったんだ」

看板の"葬儀場"の文字を見て、本当に死んでしまったんだと改めて理解した

納得も、実感も、感覚もうまくできず、夢だと、勝手に自分に思い込ませていた