近くを通ったトラックの運転手が救急車を呼んでくれたらしいが

即死だったそうだ

交通事故で死んだにしては、綺麗な顔だった

頭は、もうずっと真っ白なままだった

病院に行った記憶はあるのに

今なぜか、私は彼の眠る真っ白な布団の横で座り込んで

スーツのスカートを大粒の涙で濡らしている

私より温かかった彼のカラダは、今では私より冷たい

「ごめん、なさい」

口から出てくるのはその言葉だけで

遺書を残したわけでも、何か彼に言われたわけでもないのに

ひたすら、謝り続けた