この家の中でだけ成立する夫婦関係
リビングを通り過ぎて寝室にあるウォークインクロゼットを目指す
赤いチェックのマフラーを取り出して、ふわりと首に巻いた
駅まですぐそこなのに、玄関を開けるのを躊躇してしまう
言葉に甘えてマンションの下まで迎えに来てもらえればよかったと後悔しながら
言葉も交わさずにリビングを通り抜け、玄関に戻った
さっきまで足を入れていたはずのロングブーツはもう冷たくて
玄関ドアにかける手を躊躇して、恐る恐るドアを開いた
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