彼の嫌そうな顔は終始変わらず

自分の好物のサツマイモのお菓子を持ってきてくれても

それでも、眉間のしわがなくなることは無くて

嬉しそうな表情もない

「もう、来ないでください」

「じゃあ、自分が大学出て働けよ

何もできねぇやつが、いっちょ前に文句垂れてんじゃねーよ」

声のトーンは低いのに

2人とも作りは同じ顔なのに

お兄さんは、口の端を上げて嬉しそうにそう吐き捨てる

中指を立てて、さっそうと玄関まで歩いて行って

そのまま帰ってしまう