「もう少し離れたらどうなんだよ、お前ら」 聞き慣れた声 笑いながら、レポート用紙を目の前に差し出す男 「ありがとう。 けど、椅子の上に座ってる それに、離れる理由もないし」 「ま、別にいいけど レポートの提出次回までらしいから」 「了解」 受け取ったレポート用紙には、綺麗に文字が並んでいて 見やすいように工夫された文 隣に座っている彼とは大違いで 自分の白紙同然のレポート用紙と重ねてクリアファイルの中に挟み込んだ