ベランダの柵からうな垂れるようにもたれかけ

こちらを見ていた彼に手を振る

多分、玄関の鍵は空いているはず

共同玄関を抜けて、エレベーターで7階に上がった

箱が上に上がっていくこの感覚は

いつまでたっても、気持ち悪い

7階についたところで、急いで降りて

角部屋の玄関のドアの鍵を開けた

「おかえり」