あの日から5年がたった
「爽大さん!ネクタイは?」
「適当でいいよめんどくせぇ
カフスボタンだけとってくれ」
「両方ともいるでしょ」
鏡の前で髪の毛にワックスを着けて髪型を整える姿
後ろから襟を立ててネクタイをかけてシャツの襟の内側に入るように首にかける
「別にいいよ
ただの墓参りと仕事だろ
それに今日は事務職ばっかだ」
「ソレでも、いるでしょ?
来客とか来たらどうするの?」
「来ねぇよ
アポなしで俺に会えるほど、俺も暇人じゃねーんだよ」
そう言いながら襟にかけたネクタイを締める
今日は、青色のネクタイだ
「トウカ、出かけるぞ」