ものごころがついた頃には、私はそんな話を幾度も祖母から聞かされて、すっかり当たり前の事だと思っていた。

けれど保育園や小学校の友人は誰も信じてくれなかった。

どうして?
すぐ目の前に彼等がいるのに?
何で見えないの?
どうして信じてくれないの?

ほら!みて!
あなたのすぐとなりに可愛い顔した豆腐小僧が立ってるよ?

あ!向こうの辻から歩いてきたのは山の神社のおきつね様だよ!

そう言って指を指したら、みんなが揃ってバカな子を見るような目をする。

だからやめたの。
わたしはもう教えてあげないことにしたの。

だって、その方がたのしいから。