「・・・・・そうですか。
じゃあ、あのヒツジ男の言っていた事は、本当だったと。」

「・・・・・・・・・・。」

「不運とは言えませんね、唯一生き残った彼にも、別の生き方があ
ったと、私は思います。」

「・・・・・。」

「強くなければ、こんな仕事続けてませんよ、まぁ私は好きでこの
仕事を続けてますけど。」

「・・・・・・・・・・。」

「すみません、でもあのボウガンに色々な機能を入れておいて助か
りました、機能自体まだ試作段階だったんですけど、私自身が実
証結果を出せたので、ある意味一石二鳥でした。
今後また様々な機能を追加して、耐久力も上げるつもりです、ま
た色々と改善すべき点も見つかりましたから、私の体を繋いでく
れた事は助かりましたが、吊り下げられた反動が大きくて、最近
まで肩が痛かったんです。
その反動や衝撃も考えて、今後の製作に力を入れたいです。」

「・・・・・。」

「??
どうかしましたか?」

「・・・・・・・・・・。」

「まぁ、事件の遺産ですけどね、でもまさか、ヒツジ男の力があれ
ほど強力とは・・・・・、それも事件の反省点でもあります。」

「・・・・・。」

「えっ、そうだったんですか?」

「・・・・・・・・・・。」

「・・・やはりヒツジ男と人間は、最初から共存は不可能だったの
でしょうか?」

「・・・・・・・・・・。」

「はい、普通に走れるくらい回復しましたので、別の仕事があれば
すぐにでも承諾しますけど?」

「・・・・・・・・・・。」

「・・・どうしてですか?」

「・・・・・・・・・・。」

「・・・そうですね、そうします、私もたまには『装備部門』に顔
を出します、ここ最近依頼の仕事ばかりこなしていたので、正直
少し身体面でも精神面でも疲れてたんです。
今回の件で追い打ちを食らった感覚ですよ、あははっ。」

「・・・・・・・・・・。」

「無理は絶対にしないので大丈夫です、それに私、動いていないと
それこそ無理な体質ですからっ!」