「僕はこの男女混合リレーで、三藤先輩の分も、精一杯走ります。」

真剣な顔で僕の話を聞いていた先輩はふわりと笑顔になった。

「ありがとう。力いっぱい応援するから。がんばれ!」


「はい!先輩、また明後日ですね。」


「そうだね。明日は日曜日だから。田野君!」
先輩が右手をグーにしてつきだした。
僕も、グーにして応じた。

「じゃあね。バイバイ!」
先輩はマンションの階段を上っていった。