何度目だろう。 10月になってもめくられることなく、6月で止まったままの卓上カレンダーを見るのも。 教科書なんてほとんど入っていない、平べったく横たわるふたつの鞄を見るのも。 ダークブラウンのラグの上に脱ぎ捨てられた、揃いの制服を見るのも。 何度目だろう。 (……ついでに、起きた途端、ものすごく虚しくなるのも) 足元に落っこちていたカッターシャツを拾い上げ、袖に腕を通すとまた息がこぼれた。 ……大きい。 これ、私のじゃないや。