「あんた、何も知らないんだな。
もしかしたら、今まで一度も旅をしたことはないのか?」
「う…ん、まぁ、そんなところだね。」
「やっぱりな。
これは、『旅人セットデラックス』ってもんで、金持ちしか買えない高価な代物だ。
一般的な『旅人セット』とは格が違う。」
「へぇ…そうなんだ。」
これをくれた時、おじいさんがやたらと恩着せがましい言い方をしてたけど、そのせいなんだな。
「まず…」
そう言いながら、ゆかりさんは小さな袋を取り出した。
「これは食料。すごいぜ。3ヶ月分も入ってる!」
「まさか…こんな小さな袋に…」
「何言ってんだ。これは『デラックス』だぜ。
この袋自体が無限袋じゃないか。」
「無限…袋?」
「そうだ、この袋にはなんだって、いくらだって入る。」
「へぇ……」
いくらでも入るから無限ってこと?
でも、そんなの本当かなぁ?
「おぉっ!こりゃあすごい!」
ゆかりさんが目を輝かせて、何かを袋から取り出した。
「すごいって…どうしたの?」
「これだよ、これ!」
ゆかりさんが手に持ったなにかを放り投げた。
「うわっ!」
地面に着いた途端、それは小さな小屋になった。
「な、な、なに!?
どうしたの?」
「一人宿だ。
あたいも実物を見るのは初めてだ。」
「一人宿…?」
多分、テントみたいなもんだと思う。
見た目にはテントよりずっとしっかりした感じだけど。
「すごいや!これがあったら、野宿しないで済むね。」
「そうだな。一人用だから狭いけど、雨露はしのげるし、十分役に立つ。」
その後もゆかりさんは旅人セットデラックスの中身をあれこれと説明してくれた。
調理器具も入ってたから、今夜はご飯も作れそうだ。
これがそんなにすばらしいものだったとは、僕は少しも気付いていなかった。
「中はどうなってるんだろうな…」
ゆかりさんが小屋の扉を開けると、部屋の中には布団ひと組が敷いてあって、丸いテーブルが一つあった。
広さは三畳弱って感じかな?
まさに、一人用の部屋って感じだ。
でも、部屋の中には明かりまで灯ってるし、これがあるのとないのとじゃ全然違う。
もしかしたら、今まで一度も旅をしたことはないのか?」
「う…ん、まぁ、そんなところだね。」
「やっぱりな。
これは、『旅人セットデラックス』ってもんで、金持ちしか買えない高価な代物だ。
一般的な『旅人セット』とは格が違う。」
「へぇ…そうなんだ。」
これをくれた時、おじいさんがやたらと恩着せがましい言い方をしてたけど、そのせいなんだな。
「まず…」
そう言いながら、ゆかりさんは小さな袋を取り出した。
「これは食料。すごいぜ。3ヶ月分も入ってる!」
「まさか…こんな小さな袋に…」
「何言ってんだ。これは『デラックス』だぜ。
この袋自体が無限袋じゃないか。」
「無限…袋?」
「そうだ、この袋にはなんだって、いくらだって入る。」
「へぇ……」
いくらでも入るから無限ってこと?
でも、そんなの本当かなぁ?
「おぉっ!こりゃあすごい!」
ゆかりさんが目を輝かせて、何かを袋から取り出した。
「すごいって…どうしたの?」
「これだよ、これ!」
ゆかりさんが手に持ったなにかを放り投げた。
「うわっ!」
地面に着いた途端、それは小さな小屋になった。
「な、な、なに!?
どうしたの?」
「一人宿だ。
あたいも実物を見るのは初めてだ。」
「一人宿…?」
多分、テントみたいなもんだと思う。
見た目にはテントよりずっとしっかりした感じだけど。
「すごいや!これがあったら、野宿しないで済むね。」
「そうだな。一人用だから狭いけど、雨露はしのげるし、十分役に立つ。」
その後もゆかりさんは旅人セットデラックスの中身をあれこれと説明してくれた。
調理器具も入ってたから、今夜はご飯も作れそうだ。
これがそんなにすばらしいものだったとは、僕は少しも気付いていなかった。
「中はどうなってるんだろうな…」
ゆかりさんが小屋の扉を開けると、部屋の中には布団ひと組が敷いてあって、丸いテーブルが一つあった。
広さは三畳弱って感じかな?
まさに、一人用の部屋って感じだ。
でも、部屋の中には明かりまで灯ってるし、これがあるのとないのとじゃ全然違う。