「ごちそうさま。」

「……なんという胃袋じゃ……」



異世界の料理はどれもけっこうおいしかった。
話のネタにもなりそうだから、出される料理を撮影しては呟いて……
そんなことをしながら食べてたら、いつの間にかたくさん食べてたみたいで、おじいさんがとても驚いた顔をしていた。



「ところで、おじいさん…慎太郎さんのことなんだけど……」

「そのことなら心配はいらんぞ。
あの者はなにやら聞きたいことがあるとのことで、わしの兄弟子の所に行ったんじゃ。」

「兄弟子の所?それってどこ?」

僕がそう訊ねると、一瞬、おじいさんの目が光ったような気がした。



「兄弟子の家は遠いんじゃ。
しかも、そこへの道中には物騒なやつらもおる。
じゃから……」

そう言うと、おじいさんは、台の上に三つの大きなビーナッツのようなものを並べた。



「良いか。深く考えることはない。
直感で……う、うわぁ!く、食ってはならん!」

僕はデザートかなにかだと思ってそれを口の中に放り込んだら、おじいさんが青くなってをそれを止めた。



「危ないところじゃったな…
それはじゃな、割って……
わーーーーーー!く、食ってはならーーーん!」

割って食べるものかと思ったから、割って中から出て来たものを食べようとしたら、おじいさんがさっきよりさらに青くなって大きな声を上げた。
よく見れば、出て来たものはなにやら人間っぽい……
でも……



「うわっ!でっかい目!」

「ほほぉ、でか目が出たようじゃな。」

「でか目?」

あまりにも見たまんまのネーミングだ。
でか目は、子猫みたいな声を出して、じっと僕をみつめる。



「そいつを旅の供に連れて行くと良い。」

「ううん、いらない。」

「は?」

「僕…動物はあんまり好きじゃないから…」

「ど、動物ではない。
そやつはヨウカイじゃ。
ヨウカイでか目じゃ。」

おじいさんは、自信ありげな顔でそう言った。