*
「美戎…ではよろしく頼んだぞ!
なんとか、慎太郎を連れかえっておくれ。」
おじいちゃんは、僕をみつめながら、がっしりと両手を握った。
余程、慎太郎さんのことを心配してるんだろうね。
「うん、心配しないで。
すぐに連れて帰って来るから。
……あ、そうだ。」
「なんだ?なにか忘れ物でもあるのか?」
「おばあちゃんがね。
あっちに行く前に、僕の貸し出し料は1日1万円だって言っとくようにって。」
「な、なんじゃと!?」
「じゃあ…わわーーーーっ!」
「わっ!」
すごい力で壷に吸いこまれたと思ったら、僕はなんだかすごく広いお屋敷に来ていた。
多分ここが「あっちの世界」なんだろうけど、僕が予想していたものとはずいぶん違う雰囲気だ。
(あ……)
部屋の隅にはおじいちゃんの蔵にあったのと同じような壷があった。
もしかしたら、僕は今あの壷から出て来たのかな…?
(とりあえず…と)
僕は、スマホを取り出して……
『あっちの世界に着いたなう』
これで良し…と。
フォロワーもまだほとんどいないけど、やっぱりこういう時には呟きたいもんねぇ…
それにしても…どうすれば良いんだろう?
う~ん…まずは、人を探さなきゃ……
「誰じゃっ!?」
なんというタイミング。
探そうと思っていたら、この家の主らしき者が向こうからやって来てくれた。
「僕、美戎。」
「美戎……?
どこからここに入った?」
「蔵の壷からだよ。」
「なんと!それではおぬし、勘太郎の?」
「ううん、僕は慎太郎さんを探しに来たんだ。
ねぇ、この人、ここに来なかった?」
僕はおじいちゃんから預かった写真を見せた。
「おぉ、この者なら…確かに来たぞ。」
「そう、良かった。
それで慎太郎さんは?」
「あの者の行き先ならわかる。
だが、そう急ぐこともあるまい。
どうじゃ?おぬし、腹は減っていないか?」
「そうだね…ぺこぺこってわけじゃあないけど、いただくよ。」
おじいちゃんが慎太郎さんを早く連れて帰ってほしいと思ってるのはわかってるけど、ごはんを食べるくらいなら良いだろう。
僕は、こっちの世界での食事をいただくことにした。
「美戎…ではよろしく頼んだぞ!
なんとか、慎太郎を連れかえっておくれ。」
おじいちゃんは、僕をみつめながら、がっしりと両手を握った。
余程、慎太郎さんのことを心配してるんだろうね。
「うん、心配しないで。
すぐに連れて帰って来るから。
……あ、そうだ。」
「なんだ?なにか忘れ物でもあるのか?」
「おばあちゃんがね。
あっちに行く前に、僕の貸し出し料は1日1万円だって言っとくようにって。」
「な、なんじゃと!?」
「じゃあ…わわーーーーっ!」
「わっ!」
すごい力で壷に吸いこまれたと思ったら、僕はなんだかすごく広いお屋敷に来ていた。
多分ここが「あっちの世界」なんだろうけど、僕が予想していたものとはずいぶん違う雰囲気だ。
(あ……)
部屋の隅にはおじいちゃんの蔵にあったのと同じような壷があった。
もしかしたら、僕は今あの壷から出て来たのかな…?
(とりあえず…と)
僕は、スマホを取り出して……
『あっちの世界に着いたなう』
これで良し…と。
フォロワーもまだほとんどいないけど、やっぱりこういう時には呟きたいもんねぇ…
それにしても…どうすれば良いんだろう?
う~ん…まずは、人を探さなきゃ……
「誰じゃっ!?」
なんというタイミング。
探そうと思っていたら、この家の主らしき者が向こうからやって来てくれた。
「僕、美戎。」
「美戎……?
どこからここに入った?」
「蔵の壷からだよ。」
「なんと!それではおぬし、勘太郎の?」
「ううん、僕は慎太郎さんを探しに来たんだ。
ねぇ、この人、ここに来なかった?」
僕はおじいちゃんから預かった写真を見せた。
「おぉ、この者なら…確かに来たぞ。」
「そう、良かった。
それで慎太郎さんは?」
「あの者の行き先ならわかる。
だが、そう急ぐこともあるまい。
どうじゃ?おぬし、腹は減っていないか?」
「そうだね…ぺこぺこってわけじゃあないけど、いただくよ。」
おじいちゃんが慎太郎さんを早く連れて帰ってほしいと思ってるのはわかってるけど、ごはんを食べるくらいなら良いだろう。
僕は、こっちの世界での食事をいただくことにした。