飛也があんなに楽しそうに声出して笑ってたの初めて聞いたとかなんとか、もうやめてくれ死にたい…と思うことを言われ、笑ってた理由をいろいろ詮索されたがいや、ごめん聞くなとだけひたすら機械みたいに繰り返した俺。
「教えてくれないから翔織君に絶対チクってやる」
数十分の長い攻防の末、息子の傷抉んなよ最低かと思う捨て台詞を残して怪訝な顔で超怪しみながらもやっとのことで撤退していった母さん。
バタン、扉が閉まる音を聞いた直後、「はぁあああー…」重量感マックスのため息を吐いて、フラフラとベッドに向かってバフンッ、そのまま倒れる。
マジでしくった…。
親にあんな姿を見せてしまうほど恥ずかしいことはない。今の数十分のやり取りでガリガリと体力と精神を削られてしまってしんどい。疲れた。
しばらくショックのあまり屍みたいにピクリとも動かずそのまま倒れ込んでいた俺の鼓膜をLINEの軽快な通知音が揺らす。
ベッドに放ったらかしにしているはずのスマホを手探りで探す。バフバフと布団の上で手を泳がせ、「………あった」コツリと手に当たったそれを取り、LINEを確認する。
確認して、瀕死寸前の1まで削られたHPがみるみるうちに回復していく。ふわり、自然と口元が綻んで胸が幸せで満たされる。
俺の癒し〜…。
カチカチとすぐに返事を返す。
それから2時間ぐらいLINEは続いて、22時頃が就寝時間の蜜からいつものようにおやすみときたので俺も同じように返したら、本日の蜜との幸せな時間は終了。
まあいろいろとありましたが…、明日の楽しみができて今日はいつも以上に幸せ満開でした。
やっぱり最後まで誕生日のことは触れてこなかったけど、明日の今頃はたぶんきっと……ぐふふ。