なにをしても最終可愛いしかない蜜の髪を柔らかく撫でながら、「ほら、泣かないのー」優しく指で目元を撫でて涙を掬ってやる。

そしたら背中に回る蜜の腕にギュッと力が入って、「…っ、うう〜…っ」なんて言いながらせっかく拭ってやったのにゆらゆら、また涙を溢れさせ、ぼすっと俺の胸に濡れた顔を埋める蜜。

お互いの身体の間にあいていたたった30センチほどの距離をゼロにして、蜜はそこでぐすっと鼻を啜ると続けて口を開いた。


「とーやっ、優し、い〜…っ」


ギュウ…ッ、小さい手が背中で俺のシャツを皺ができるぐらい強く掴む。


優しい――その言葉にズキリと少し罪悪感。

確かに、まだ心の準備ができていない蜜を今もずーっと待っている俺は優しいのかもしれない。

だけど、待っている代わりに未だ見たことない蜜の身体を想像して、頭の中で犯しまくる俺は果たして本当に優しいのだろうか?ぶっちゃけると、最近さらに欲求不満が激しくなり、蜜とのナニの妄想がものすごく捗っている。

俺マジでこんなエロかったの待ってもうただのド変態じゃん!って、自分でドン引くぐらい俺の妄想、かなりエグい。

口が裂けても絶対に蜜には言えないどころか、他人にさえ言えないそんなのを外ではめちゃくちゃいい顔しつつしてるとか、ほんとゲスいなー…、俺。

……いや、うん、まあ男だから正直その妄想、結構楽しいんですけどね。あ、やめて。そんなゴミを見るような目で見ないでください。男なんてみんなそんなもんなんっスよ!


「蜜のこと愛してるからじゃん?」


サラリとそんなこと言っちゃう俺、ゲスい!

ゲスすぎる!