なんつーおバカな返答だ蜜ちゃん。あのシリアスな雰囲気で「チュー、してい?」とか聞いてたら俺どんだけKY(空気読めない)だよ。つか蜜ちゃん貴方、あのとき俺のこと嫌がってたじゃん。

ちなみに補足しておくと、あのときとは、俺が蜜の家に訪問したときから強引にチュウ諸々である。


まあ今となっては理由からのそういう行動だったってわかってるから許すけどさ。

そうじゃなかったら何回も言うけど俺死んでる。


「違うんですけどー」


距離はそのまま。わざとムッとむくれてみる。

蜜は間近にいる所為で俺が喋る度に唇に息がかかるらしく、「…んっ、」なんて、なんとも艶やかなエロい声。

バカ、やめなさい。下半身にクる…以前になんとか保ってる理性がブチッてなっちゃうからやめなさい。


これはこれで結構な拷問だ。辛い。蜜のエロい声を聞けてラッキーって思っていいものかどうなのか。ビミョーなところである。


恥ずかしさがピークに達したのか、目をギュッと瞑って俺を見ようとしない蜜に続ける。


「いーよ、って、言ってくんないの?」

「…、」

「みーつ」

「…~っ、」

「…エッチはしてもいいよって言ったくせに」

「!!なっ…、!」

「あはっ。やっと見てくれた。はい、言って?蜜」