「みみ蜜っ!あ、あの違くて…っ!」

「…、」

「い、いや、違わなくないけど…!てか、思いっきり本音だけど…!」

「…、」

「あの、その…っ、」

「…、」

「……蜜?」

「…、」

「(ああああああ)」


やばい。どうしようやばい。返事が返ってこない。俺が口を開く度に腕の力が強くなるだけで。ドン引き、された…?

少し、どころかかなり自分の本音を言いすぎたかもしれない。

そりゃドン引きもするよな。聞かれたからって本音を隠すことなくさらされたら。しまった、と思っても時すでに遅し。


でも、蜜、なんでそんなこと聞くの…?

俺のこと冷めたんじゃなかったの?嫌いになったんじゃないの?なんで、そんな自惚れてしまうようなこと、するの?


テンパる中で、少し冷静さを取り戻す俺。

希望なんてないかもと思っていたそれを覆(くつがえ)す今の蜜の行動、発言。俺、ちょっとは自惚れてもいーい…?


蜜と同じように蜜の背中に回してる腕に力を入れる。ギュッ、としたら、「…っい、…よ」胸から聞こえる掠れて籠った小さな声。


「シて、も、っい、いよ」


ああ、もう…。……バカ。