ぽつん、すっかりアレを熱くして、ヤる気満々だった俺は虚しく取り残される。
てか、彼氏の愛撫をセクハラって、酷くね…?
まあまあの深さで胸に傷をつけられる。
「(はぁ…、)」
お決まり、と言えばお決まりの展開。そうだよね。そう簡単に二回目って、持ち込めるわけないよね。つーか、俺が悪い。クソクズだった。蜜が怒っておあずけになるのもしょうがない。猿でごめん蜜…。
と、ため息吐いて反省しても、未だ収まらない熱。
放出されることなく身体の中で持て余されてしまった熱を放出するには、もう相棒の右手しかいない。一つ屋根の下に彼女がいるのに〜…。でも収まらないからトイレに行くしかない。罰ゲームすぎる…。
がっくり、項垂れながらとぼとぼトイレに向かって、施錠を忘れずさっさと済ませようと右手に頼るが、蜜のあの死ぬほど気持ちいいナカを味わい知ってしまった俺の息子はなかなか右手じゃ満足してくれない。
そうだよな〜…。
気持ちが、もうそうだから。ダメだ、もう自然に収まるまで待とう…。
少々難儀なことになったけど、とりあえず精一杯、無を努めて数分経てば無事に収まり、やっとトイレから出た俺はリビングに戻る。
中に入ると、ドアが開く音で反応した蜜(そのままがよかったのに着替え済み。けど俺好みだから許す)がソファーから立ち上がって、とてとてと寄ってくる。
「と、飛也…、その…、」
りんご色の頬でそろそろと視線を彷徨わせ、歯切れが悪くもごもごとする蜜の言いたいことはすぐにわかった。
きっとさっきのことを気にしている蜜は、恥ずかしさで言葉が出てこないんだろうけど、謝ろうとしてくれている。蜜が謝ることなんかなぁんにもないのに。猿化してしまった俺が全面的に悪いのに、ほんっと無垢で健気。