きゅうううううんっ。可愛い。可愛すぎるもうやだ。こんな可愛いの外に出したら危険。超危険。誰にも見せたくない。閉じ込めておきたい。そんなSなこと思ってしまうぐらい可愛くて参ってしまう。
今日も絶好調に可愛さフルスロットルですね蜜さん。
シたい。今すぐ二回目をしたいのがぶっちゃけた本音。
――けど。
「(ああ、もう。好きだなぁ…)」
さっきみたいに、脆い理性がガタガタと崩れていくことはなく、やっぱり今はいいかな、そう思う。
左手の薬指で輝く指輪を手に取ってわかるぐらい本当に心から嬉しそうに眺めているその表情だけで、俺の全部が満たされる。
あげてよかったって、喜んでくれている蜜に俺は幸せを噛み締めた。
でーも。ごめん、やっぱキスだけは許して?
蜜、と愛しい名前を紡いで、指輪に注がれていた目線を俺へと向けさせる。かち合う瞳。少し顔を傾けて近づける素振りを見せると、いつものようにぽぽっと照れてから静かに瞼を伏せる蜜。…かわい。
チュッ、と唇を落として、それから舌を入れずに啄ばむようなキスを繰り返す。柔らかい唇を俺ので挟んだり、ぺろり、舐めたり。
そんなゆるいキスでも続けると、恥ずかしがり屋の蜜はゆでダコみたいに顔を真っ赤にしながらギブアップと根をあげて、力が抜けたようにぽすんっ、俺の胸にもたれてきた。
「え〜、蜜さんもう降参ですか?」
「……白旗」
「…ふはっ。うん、じゃあ俺の勝ち。負けた蜜ちゃんには俺と一緒に朝飯作るの刑に処す」
「…作るっ!」
そっこうで胸から上がった顔。罰なのにぱあっと笑顔を咲かせて、にこにこと笑う顔はものすっごく嬉しそう。
ひょこひょこ、嬉々とした感情と同じように動く犬耳が幻覚で見えてしまう。