「(……マジ、で…?)」


蜜のその反応に、ドクン…ッ、一際大きく胸が打つ。

抱いた期待がぐんっと現実味を帯びる。まだ蜜の言葉を聞いてないのに早とちって怒涛のように〝愛してる〟の感情が俺を襲い、すでに大爆発を起こす一歩手間。

嬉しさが溢れる。

好きが溢れる。

愛しさが溢れる。


――蜜、いいの…?


「…とーや、」


蜜が俺を呼ぶ。

首に腕が回ってきて、俺のうるさい胸の音と、たぶん俺と同じようにうるさい蜜の胸の音が混じり合ってしまうぐらいぴったりと隙間なくくっつく身体。


「……もらって、くれる…?」


その言葉を聞いたあと、本能的、だった。

俺は返事もせず、蜜の唇に噛みついていた。


限界なんてとっくに超えているであろう羞恥に染まる真っ赤っかな顔。下瞼に涙をこんもりと浮かべた濡れた瞳で上目遣い。蜜が俺のために精一杯を出して言ってくれた誘い文句。

…全部、ぶっ飛ぶだろ。無理だ。


何回か千切れてしまったことはあったけど、今までよく耐え繋がっていてくれたと褒め称えてあげたいクソ脆い理性は完全に盛大な音を上げて千切れた。


すぐに舌を突っ込み、口内を犯していく。

いつもなら逃げてばかりだった蜜の舌は、たどたどしくも俺に応えるように動いて、絡ませたり、わざと舌を引っ込めると追いかけてきたりして、予想外な行動に万という数でぶっ飛んできたハートの矢でぐっさぐさのめった刺しになる胸。

ギューーーン…。やばすぎ…。俺のこと殺しにかかりすぎだろキューティー怪獣め…。

そんな可愛すぎることされると、優しくしたいって思ってるのに、ますます気持ちと行動が伴わなくなってしまう。


ああ、もうダメ。