あんまり話したことがないのではない。
積極的に避けているのだ。お前が嫌いだから。気付け。
「私、鏡華ちゃんともっと仲よくなりたいんだー」
「どうして」
そう問いかけると、いつもへらへらしているひかりが、この時だけ真剣な表情になった。
前回は見間違いかと思ったけれど、やはり大きな瞳をこちらに向け、決意を浮かべた表情を作っている。
鏡華はつられてひかりのことをじっと見つめた。
「あのね。私、鏡華ちゃんにずっと言いたいことがあって……」
その時注文していたパフェが机に置かれ、会話が途切れた。
「お待たせしました。季節限定フルーツ盛り合わせパフェ、お二つです。ごゆっくりどうぞ」
パフェを見たひかりは自分が言おうとした言葉などすべて忘れてしまった様子で、その豪華さにすっかり目を奪われていた。
「ふわわわわ! ふわわわわわ! 鏡華ちゃん、どうしようこれ! いっぱいフルーツ乗ってるよ!? キラキラしてるよ!?」