早速リピーターが出来て嬉しくなった。

やり方としては間違ってないんだと自信が湧いた。

後は、地道にお客様を増やしていこう。

今やすっかり呼び込み係となった護衛ふたりが頑張ってくれた為、カミラさんの後にもポツリポツリとお客様が来てくれた。

客層はやはり、女性、子供を含む家族連れなど、野宿を避けたがる人達だ。

宿は概ね好評で、課題は子供向けの料理に関してくらい。

あと、気づいた事。

接客と並行して観察をした結果、温泉の効能の方は穏やかな効き目の人ばかりで、劇的な効果が起きたのはやはり私だけだった。

そういった観察データを元に検討した結果、私だけ効果が高いのは精霊の加護の力の特性によるものだと結論した。

水を感じる力だから、温泉の効能も最大に効率よく享受しているのだろうと。

副作用もこれといってない。今のところは特に心配はないようだ。

私に温泉は欠かせない。毎日入ろう。
すっかり見慣れた自分の艶ツヤの黒髪を見ながら、決心した。