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奈々が消えてから、どれくらい経っただろう。


いつもはうるさいくらいの教室の中、ひとりでいるのはやっぱり少し寂しい。


最後の最後にやっと〝奈々〟って呼べた俺は本当はどうしようもなく臆病で、お前に説教できるような立場じゃないんだ。


でもよかった。

最後に、背中を押すことが出来て。


今頃きっとあいつは、泣きながら……笑ってるはずだから。




不格好な手袋を目の前にかざした時


白い光が



俺の手を包み込んだ……。







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