そして
お兄ちゃんはいなくなった。

お兄ちゃんの、にもつがなくて
ベッドもシーツがピンとして
次の人をまっている。

白いかいがら
わたせなかった。

かいがらをもって
お父さんのびょうしつへ行くと
かんごしさんがいっぱいいて
先生もいた。

その日のよるに

お父さんがしんでしまった。

お父さんもお兄ちゃんもいなくなった。



鈴芽はひとりぼっち。