お父さんのびょうしつにいると
お母さんがきゅうにやってきた。

「ちくしょー。私の人生返してよ!」
タオルやティッシュのハコをスズメとお父さんになげる。
お酒くさい。

ティッシュのハコがわたしのかおにぶつかって、おめめがいたいよ。

いっぱい大きなこえをお母さんが出したから
かんごしさんがきて、わたしはびょうしつをにげ出した。

いたいよ。いたいよ
おめめがいたいよ。
おにいちゃんいたいよー。

お兄ちゃんのびょうしつまで行ったら、かんごしさんがいてお兄ちゃんの血圧をはかってる。

「どうしたの鈴芽ちゃん」

「お兄ちゃん。おめめがいたいの」

エンエンないたら
かんごしさんがポケットから目クスリを出してくれて、私の目にポタッとおとしたけど

しみるよぅ!いたいよう!
「お兄ちゃん。おめめがヒリヒリするよう。おめめに火がついたよぅ」

「鈴芽ちゃん泣いちゃダメ!目薬が流れる。泣いたらまたやり直しだからね」
大きくこわいこえだったから
もっとなきたくなったよ。

目ぐすりなんて大きらい。しみるのキライ。

「ここにおいで」ってお兄ちゃんが呼んでくれて、私はお兄ちゃんのベッドにもぐりこんだ。