次の朝

美音ちゃんに湊の話をすると

「えーーーーっ!!!」って、興奮した声が返ってきた。

「えっ、どうしよう。リカちゃんどうしよう。私、心の準備がないよ」

「4人でマック行くだけじゃん」

「だって上野君だよ。どうしよう……何を話せばいいのかな……私、緊張して何も言えないかも。あ、ひとりで陰からそっと見てていい?3人で話をしてるのを、こっそり私は覗くから」

「それ意味ない」

「だよね。でも……あぁどうしよう」

美音ちゃんは真っ赤な顔してテンション上がりまくり

「別に普通でいいと思うけど、普通の会話しなよ」

「戦闘服は三枚目から自腹とか?怪人の息が臭くてグリーンがキレたとか?」

真面目な顔で言うけど
それ普通じゃないし。

「戦隊ネタはダメ」

男子はあまり良く思ってないのがわかった。

「ごくごく普通でいいよ。美音ちゃんはそのままでイイ子だから大丈夫」

彼女の頭をナデナデしてやると
安心したような顔になる。

「うん。どうせ緊張して何も話ができない気もするし」

いや、それもどうかと思うが。
ちょっとぐらい会話を弾ませて
まぁ仲良しの友達ぐらいの関係でいいんじゃないかな。
私はあまりおススメしないからさ上野は。

「昨日怪人出てラッキーだった。昨日出たから今日はきっと出ないもん」

美音ちゃんは言い切ったけど

世の中
そんなに甘くはなかった。