「家の中にある体操教室で遊びなさいって教え込まれたから」
なるほど。
親としては遊びながら練習させようとしてたのかな。
「楽しみだね」
上野は優しい顔で笑って美音ちゃんの髪をくしゃっと撫でた。
あらら
けっこうタラシの上野が本気になってる?いい感じ。
よかったね。美音ちゃん。
そんなこんなで日曜日になり
無料シャトルバスで行くので余裕があり
ちょっと近くのスタバでラテでも飲もうかって話になって、4人でスタバに入ろうとしていたら
入口付近に怪人がいた。
なんかイヤーな感じの怪人で
下っ端の部下である、全身黒タイツっぽいヤツらとつるんでこっちをジロジロ見ていた。
嫌な感じ。
顔がデカくてズルそうな雰囲気。
なんだろこれ
あぁきっとカピパラだ。うわぁ可愛くない。
てか
こっちジロジロ見んなよ。
「無視しようぜ」湊と上野は私達をガードして、4人で前に進んだら
急に湊がポーンと目の前から飛ばされ
スタバの壁に直撃し
私の肩がズシリと重くなる
振り向くと
カピパラの顔がドアップに迫っていた。