「いーかんじでエッチな雰囲気になっても、急に怪人現れたらどうしよう……って思っちゃうんだよね」
それはアリだけど
美音ちゃんには言えないよ。
その隣で「わかるわかる」と、納得する湊にテーブルの下でケリを入れる。
お前が同意すなっ!
やっぱダメかぁ。
きっと
こんなタラシじゃなくて
もっと理解ある人が現れるよ……たぶん。
そこから雑談などして
シェイクのおかわりをしていたら
美音ちゃんが息を切らし、制服に着替えた姿でやって来た。
ジャスト45分。
早っ!
「もうやっつけてきたの?」
驚く私に
「うん。リカちゃんのシェイク飲んでいい?」
美音ちゃんは私のシェイクを一気飲みして、少し息を整える。
「目の下が切れてるよ」
「今日の怪人は鳥系で爪が鋭かったから」
紙ナプキンでうっすら赤くにじんだ場所を押さえてあげると「ありがとう」って喜ぶ。
「テレビの戦隊レンジャーみたいに仮面をつけりゃーいいじゃん」
「あれを付けたら息苦しくて動けないもん」
口をとがらす美音ちゃんの前に、上野君がおかわりシェイクを持って来た。
「あ……ありがとう」
小さな声が照れまくり。